夏目漱石・虞美人草

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この本を読んで久し振りに感動しました。
まず虞美人草ってどんな花か気になり調べました
実在したか確かではありませんが、
古代中国の伝説上の王朝、虞(ぐ)の虞美人が自決
した時の血がこの花になったという伝説があります。
虞美人草がどんなタイミングで登場するのか期待していたところ最終章のクライマックスで登場しました。
その感動的な描写の一部分を引用します。

逆さに立てたのは二枚折の銀屛風である。一面に冴え返る月の色の方六尺の中に、会釈もなく緑青を
使って、なよやかなる茎を乱るるばかりに描いた。
不規則にギザギザを畳む鋸葉を描いた。
緑青の尽きる茎の頭には薄い花びらを手のひら程の大きさに描いた。
茎を弾けばひらひらと落つるばかりに軽く描いた。
吉野紙を縮まして、幾重の襞を絞りに畳込んだ様に描いた。
色は赤に描いた。紫に描いた。
全てが銀(しろがね)の中から生える。銀の中に生える。銀の中に咲く。
落つるも銀の中と思わせる程に描いた。
花は虞美人草である
落款は抱一である

この文章が印象的でまだ感動の余韻が残っています。






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by maryroserose | 2016-12-12 15:54 | 読書

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